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 10月は神無月で、日本中の八百万(やおよろず)の神が出雲に集まるといわれています。だから出雲では10月は神無月ではなく神在月(かみありづき)なのです。ところで、何気なく私たちは出雲大社のことを「いずもたいしゃ」と呼んでいますが、これは間違いです。正しくは「いずもおおやしろ」です。祭神は大国主命です。国づくりの神であるオオクニヌシの尊は、 スサノオの尊の子孫で、因幡の白兎を助けた心優しき神様です。 スサノオの尊が与えた数々の試練を見事に切り抜け、葦原中国の支配者になります。 また各地に恋愛伝説も残しており、多くのご縁に恵まれたことから良縁祈願の神様としても信仰されています。

 天照大神の子の天穂日命を祖とする出雲国造家のみが祭祀を担うことが許されてて、現在も天皇も本殿内には入れないしきたりがあります。前述した神在月ですが、10月になっても出雲に集まらない神様もいらっしゃいます。それが「天照大御神(あまてらすおおみかみ)をはじめとする天津神と呼ばれる神々」です。

 平安時代の出雲大社は雲に届くといわれたほど高く建てられたことで有名です。(96mの高さがあったといわれています)その姿は今では見ることができませんが、下の模型で往時をしのぶことができます。また拝礼をする際、柏手を通常は2回打つのに対して、出雲大社では4回柏手を打つこともほかの神社にはないしきたりです。(宇佐神宮や彌彦神社も4拍手をする神社として有名です。)

 出雲大社がほかの神社と一線を画する点として、黒白の幕が使われていることが挙げられます。通常黒白の幕は葬儀の印象がありますが、神道の世界ではもともと縁起の良い色だったのです。ほかの神社では祭事の際に紅白の幕を使うのが一般的ですが、出雲大社では黒白の幕が使われています。下の写真は左側が一般的によく目にする紅白の幕、右側が出雲大社で使われている白黒の幕です。(出雲大社以外でも黒白の幕を使用している神社があるようです)