「この小説は長いので話のさわりだけを呼んで挫折した。」……と言うような使い方をしてしまうのですが、「話のさわり」とは「話の最初の部分」ではなく、「話の要点」というのが正しい使い方です。
言葉は生きているので、次第に本来の意味とは違った意味で使われるようになり、それが定着して正しいことになってしまう事はよく有ることです。一例を挙げると、「一生懸命」という言葉は、「一所懸命」が元々使われていた言葉です。本来は武士が自分の領地や戦場などの一つの場所で懸命に頑張るという意味だったのですが、今や「一生懸命」というもともと誤用されていた言葉の方がメジャーになってしまいました。