近年、リチウムイオン電池を使用した製品が増加したことで、廃棄物として処理される過程で火災などの事故が多発するようになりました。ではこの電池はなぜ発火してしまうのでしょうか?
リチウムと言う金属は反応性がとても高く、空気中の窒素と簡単に反応して窒化リチウムができ、水と反応すると激しく燃焼します。リチウム電池内にある+極と-極が何らかの原因で接触してしまうと(落としたり、圧迫したり)簡単に発火してしまいます。だからリチウムイオン電池が使われている電化製品は飛行機の預け入れに持ちに入れることが出来ません。(携帯電話やPC等もです)
発火以外にもリチウムイオン電池には充電に時間が掛かるという欠点があります。電極と電極の間に液体の有機溶剤が充填されているからです。液体の有機溶剤が存在すると、どうしても時間が掛かってしまうのです。電気自動車にもリチウムイオンバッテリーが搭載されていますが、充電にはどんなに早くても1時間以上時間が掛かってしまいます。
そこでこの欠点を補うために現在トヨタ自動車などが開発を進めているのが全固体電池です。あと数年で実用化されると言われているこの電池が世の中に出回ると世の中の多くの電池が全固体電池になると予想されています。
何がいいのか
・有機溶剤を使っていないので、液漏れが無い
・充電時間が劇的に早くなる(数分で終了)
・発火の危険性が少ない
・劣化しにくい
良いことだらけのようだがデメリットもあるのです。
界面抵抗という現象が起きるので、急速な出力が出来ないという致命的な欠点がありますが、今後の研究でこの欠点が解決されそうです。今後に期待が出来そうです。