1950年6月25日突然北朝鮮が韓国に侵入し朝鮮戦争が始まりましたが、国連安全保障理事会で北朝鮮の韓国侵攻を非難し、国連軍の創設を決定する決議が採択されました。この際、しかし北朝鮮をバックアップしていた常任理事国のソ連は、拒否権を行使できる立場にありましたが、国連軍創設に対して拒否権を発動しませんでした。
1950年当時ソ連は安保理を欠席していたのです。その背景には以下のような理由が挙げられます。
①中国代表権問題: 当時、国連の中国代表権は中華民国(台湾)に与えられており、中華人民共和国を支持していたソ連は、中国の代表は中華自民共和国であるべきだとして安保理をボイコットしていました。このため、重要な会議にも出席しない方針を取っていたのです。
②戦略的判断: ソ連は北朝鮮を支援していましたが、直接的な関与が第三次世界大戦を引き起こすリスクを避けたかったとされています。拒否権を行使することで、アメリカやその同盟国との対立がさらに激化する可能性を懸念していたとも考えられます。
③国際的な影響力の計算: ソ連が欠席することで、国連軍の創設が「国際的な正当性」を持つ形で進むことを許容したとも言われています。これにより、アメリカ主導の軍事行動が国連の名の下で行われることになりました。
このように、ソ連の欠席は単なる抗議行動以上に、冷戦下の複雑な国際関係や戦略的な計算が絡んでいたと考えらるのです。